症例16 右膝の痛み
症例16
女性 60代 右膝の痛み
症状
知り合いの紹介で当院に来院した。
何年も前にバレーボールをしていて膝が痛くなった。
階段を降りるときに痛みがでたり、骨が鳴ったりする。
膝の屈伸運動をすると痛みが出る。
その他の症状
冷え性
使用したツボ
脳戸 L5華佗穴 照海 攢竹 帯脈
治療内容 経過
膝を触診してみると膝の前面には圧痛がなく、膝の後面に圧痛があった。
そのため、うつ伏せにして腰、仙腸関節、膝の裏の周辺を丁寧に触診した。
腰の方には圧痛が出ていなかったが仙骨と膝の裏の内側、ふくらはぎに圧痛を確認できた。
仙骨の圧痛を取り除くため、脳戸に刺鍼して、膝の裏の内側とふくらはぎの圧痛を取り除くため
L5華佗穴に刺鍼した。
膝の内側の圧痛が少し残ったためそこで照海に刺鍼した。
その後、膝の動きと痛みを確認したところ、痛みはほとんど改善して、骨が鳴る頻度も減った。
痛みが改善したのでここで初診を終了した。
次回診ると少し痛みが戻ってきたが前より半分程度痛みが減っていると言う。
そこで今回は仰向けでお腹、鼠蹊部、膝の内側を触診した。
お腹の圧痛は確認できなかったが鼠蹊部に圧痛が出ていた。
そのため攢竹に刺鍼して鼠蹊部の圧痛を7割ほど軽減させた。
次に帯脈に刺鍼して鼠蹊部の圧痛を取り除いた。
その結果、階段を降りても膝の痛みはほとんどなく、屈伸運動やバレーボールをしても痛みが出なくなった。
その後の経過を診ても再発はしていない。
膝の痛みでも鼠蹊部や仙腸関節が原因で痛みが出ていた可能性が高いためそこの原因を
取り除いたことによって痛みが改善したケースである。